Nobuo Araki / The Archetype

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Ginza Sony Park

-場、建築のリレー 社会、都市と併走するシステム- Ginza Sony Park Projectの一員として、設計に関わらせていただいたプロジェクトである。 すべてのものは、寿命があり、有期限である。 建築(建物)は、人と違い、自己治癒力が無いため、 人の手を借り、維持しながら、その寿命を全うする。 建築には物理的な寿命はあるが、その存在の寿命を決めるのは持ち主だ。 建築は、その存在を守る「思想」と「システム」を保つ限り、なくなることはない。 約5年前にソニービルの再考から始まったこのプロジェクトだが、 われわれの始点は、その「思想」と「システム」にある。 その「思想」と「システム」を保つためにわれわれは、
「Ginza Sony Park Project」という、ソニー社員、建築家、建築史家、キュレーター、ビジネスデザイナー、編集者等からなるチームを編成することを決めた。 ひとつの建築をつくることが目的ではなく、この地(場所)を長いスパンで社会と併走させ、 その多様性や客観性を持つために必要だと思ったからだ。 このチームは、すべてのアクティビティやリーシング、もちろん設計やデザインにも関与する。チーム編成も都度、状況に応じて変わっていく。 「Ginza Sony Park」の計画はソニービル時代にソニー創業者のひとり盛田昭夫さんや設計者の芦原義信さんが残された「銀座の庭」としての発想からなる「ソニースクエア」を礎とし、それを拡張させた。 この敷地がジャンクション的ロケーションが特徴のひとつであることに着目し、 地上面と地下部分のインフラと直接コネクトできるフロアは残し、地上部を大規模に減築することにした。このことは、ソニービルをいわゆる建築的捉え方をするのではなく、 場として捉えていく発想でもあった。 内部は、ビルの歴史の中で積み重ねられてきた内装の仕上げを感じられるように地層の発掘的手法で断截するような設え方にした。 それは、時間短縮やローコスト化も考慮した上で、余計な足し算をしないという発想をもとに 「解体をデザインする」という最小限の行為で最大の効果を出すことも同時に狙っている。 また、チームや施工者との解体指示の共有のため「解体指示書」を作成した。 地上から地下4階までの空間は、吹き抜けを駆使して、極力、4フロアが地続きに感じられるように設えた。そして、施設面積の多くに、余白スペースをつくることによって、今後のアクティビティの変化にも対応すべく寛容に受け入れることのできるものとしている。それはプラットフォームとしての見立てでもある。 今後、その寛容さを持つ「Ginza Sony Park」そのものが、「思想」と「システム」を軸に 社会や都市と寄り添いながら、常にフレッシュで変わり続ける Sony の象徴として存在し続 けることを願っている。 (荒木信雄 / Ginza Sony Park Project)

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