Nobuo Araki / The Archetype

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THE PARK・ING GINZA

THE PARK・ING GINZA は、藤原ヒロシ氏のディレクションによりthe POOL aoyama に続くプロジェクトとして進められてきたコンセプトストアである。そもそも氏は、the POOL aoyama の時期から3つのプール構想があった。青山でのプール、新宿伊勢丹でのプールバーそして、場所は未定だったが駐車場をつかったモータープールというものである。 その後、プロジェクトが進んでいくなかでいろんな縁が重なり、西銀座駐車場に隣接する銀座ソニービルでの実現にいたった。ロケーションは、銀座 数寄屋橋の交差点に面する銀座ソニービルの地下3階、4階に位置している。今回のスペースの特筆すべきひとつのポイントは、地下3階部分において隣接する西銀座駐車場に直接面しており利用者が(車でさえも)直接アプローチすることができることである。まさにこの特殊なロケーションが、今回のプロジェクトの中心となっている。また、この西銀座駐車場も独特な構成をしている駐車場である。銀座 数寄屋橋交差点から新橋駅まで長く続く外堀通りの地下部分にあり、800台の車を収容しながらもレンタカー、待合休憩スペース、飲食店 etcのテナントが同居している構成となっており、都内にある駐車場の中でも独特な空気感を持った駐車場である。我々は、その西銀座駐車場の都市の中での独特の存在感、テナントとの共存の仕方に着目し、それといかに共存しながらストアとして成立していけるかに注力した。 ストアの構成は、カフェや物販、展示のスペースをあえて混在させている。そのそれぞれは、不定期に用途が変わったり、時にはそこでいろいろなイベント(ガレージセール、他)等、展開していけるようになっている。東京の魅力のひとつである刹那的な感じを空間化することで、利用者を刺激し、魅力と感じてもらえる存在(空間)とした。 そして、その刹那的フレキシビリティに追従するために建設現場で使われている仮設材を用いて空間を構成するようにした。それは、上記に挙げたフレキシブルへの追従もそうだが、西銀座駐車場で多く使われている材料に着想したものでもあった。ここでの素材感や空気感も西銀座駐車場を拡張し、とりこむように心掛けた。 この『THE PARK・ING GINZA』は、都市の状況に共存し、違和感なく違和感をつくりだしている、まさに『東京』そのものである。

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